天窓の設置で感じやすい後悔と対策|天窓が向いているケースも紹介

「家を建てる予定だけど、天窓で後悔している人はいるのだろうか」
「購入を検討中の中古物件に天窓が付いているけれど、問題はないのかな?」
「天窓のある家に憧れているけれど、良い面だけでなくネガティブな面も把握したい」
このように、天窓を設置しても後悔するのではと不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、天窓を設置することで後悔しやすいポイントや、後悔しないための対策などをお伝えします。
この記事を読むと、天窓の設置で生じるデメリットを事前に把握できます。
天窓の設置で後悔を避けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
天窓を設置することで感じやすい後悔

天窓を設置することで感じやすい後悔として、以下の5つがあります。
・雨漏りが発生しやすい
・雨音がうるさい
・日差しが暑い
・水滴が発生しやすい
・掃除が難しい
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
雨漏りが発生しやすい
天窓を設置することで後悔しやすいポイントに、雨漏りが発生しやすいことが挙げられます。
天窓は、以下を主な原因とする雨漏りが発生しやすい箇所です。
・シーリング(コーキング)の劣化
・防水シートの損傷
・ガラスやフレームの破損
・初期の板金処理の施工不良
また、経年劣化や台風・強風の影響により天窓から雨水が浸入するケースもあります。
天窓の雨漏りを放置すると、天井や壁へのシミやカビの発生、木部の腐食による建物の耐久性の低下などの問題が生じる恐れがあります。
天窓は、壁面にある窓よりも雨の影響を直接受けやすいことから、雨漏りによる後悔が生まれやすいです。
雨音がうるさい
天窓を設置することで後悔しやすいポイントに、雨音がうるさいことが挙げられます。
雨が直接当たる天窓は、壁面にある窓に比べて、少しの雨でも雨音が響くことがあるからです。
特に寝室や勉強部屋などでは雨音が気になり、後悔が生まれるケースがあります。
日差しが暑い
天窓を設置することで後悔しやすいポイントに、日差しの強さから暑くなることが挙げられます。
天窓は太陽の光が真上から室内へ入るため、壁面の窓から入る日差しよりも暑さを感じやすくなります。
特に夏場は強い日差しの影響でより暑く感じるため、天窓の設置を後悔しやすいです。
水滴が発生しやすい
天窓を設置することで後悔しやすいポイントに、水滴が発生しやすいことが挙げられます。
屋根は温度変化が大きく、天窓も外気の影響を受けやすいです。
例えば、暖房により室内が暖まっているのに外が寒い冬場には、結露が発生します。
結露による水滴が下に落ちてくることもあるため、天窓の設置を後悔しやすいのです。
掃除が難しい
天窓を設置することで後悔しやすいポイントに、掃除が難しいことが挙げられます。
天窓は屋根に取り付けられているため、掃除の際には脚立を用意するか、業者に依頼する必要があります。
そのため、汚れに気づいてもすぐに掃除しにくい点も、天窓の設置で後悔しやすいポイントの一つです。
天窓の設置で後悔しないための対策

本章では、天窓の設置で後悔しないために、以下の6つの対策をご紹介します。
・天窓に詳しい専門業者に依頼する
・定期的にメンテナンスを行う
・設置場所をよく検討する
・防音性や断熱性に優れた窓ガラスを使用する
・ブラインドやシェードを付ける
・開閉式の天窓を選ぶ
天窓設置後の後悔を防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
天窓に詳しい専門業者に依頼する
天窓の設置で後悔しないための対策として、天窓に詳しい専門業者に依頼することをおすすめします。
天窓のない住宅へ新たに天窓を設置する場合、屋根に穴をあける工事が必要です。
施工不良によるトラブルを防ぐためにも、天窓の設置やメンテナンスに詳しい業者に依頼することがポイントです。
定期的にメンテナンスを行う
天窓の設置で後悔しないための対策として、定期的にメンテナンスを行うことをおすすめします。
天窓の雨漏りを防ぐためには、以下のメンテナンスが有効です。
・定期的なシーリングの点検や補修
・防水シートのチェック
・屋根との接合部の点検や補修
不具合を早期に発見し対処しておくことで、後のトラブルによる後悔を防ぎやすくなります。
設置場所をよく検討する
天窓の設置で後悔しないための対策として、設置場所をよく検討することをおすすめします。
天窓は雨音が響きやすく、掃除をしにくいというデメリットがあります。
雨音が気になり、睡眠を妨げる可能性もあるため、寝室にはあまり適していません。
朝は太陽の光で目覚めたい、という場合でも寝室は避けることをおすすめします。
また、天窓を自分で定期的に掃除したい場合は、脚立を使えば掃除ができる高さに設置しておく方法もあります。
防音性や断熱性に優れた窓ガラスを使用する
天窓の設置で後悔しないための対策として、防音性や断熱性に優れた窓ガラスを使用することをおすすめします。
防音性を高めたい場合は、例えば一般的なガラスよりも厚みのあるガラスや複層ガラスなどを使用すると、雨音の響きを軽減できます。
断熱性を高めたい場合は、例えばLow-Eガラスを使用することで断熱効果を高められます。
Low-Eガラスとは、熱の移動を抑えるLow-E膜という特殊金属膜をコーティングした断熱性の高いガラスです。
Low-Eガラスを使用することで、日差しによる暑さを軽減できます。
ブラインドやシェードを付ける
天窓の設置で後悔しないための対策として、ブラインドやシェードを付けることをおすすめします。
天窓専用のブラインドやシェードを使用すれば、日差しによる暑さを軽減可能です。
日差しによる暑さを減らすことで、夏場の冷房効率を高め、電気代の節約にもなります。
開閉式の天窓を選ぶ
天窓の設置で後悔しないための対策として、開閉式の天窓を選ぶことをおすすめします。
開閉式の天窓は、固定式の天窓よりも換気がしやすく、室内の湿気を逃がしやすい特徴があります。
室内のこまめな換気によって結露の発生を軽減できるため、快適性を保ちやすくなるのです。
天窓の設置が向いているケース

本章では、天窓の設置が適しているケースをご紹介します。
天窓は、照明に頼らず家の中を明るくしたい場合や、家の中でも開放感を感じたい場合に特におすすめです。
それぞれのケースについて、以下で詳しく説明します。
照明に頼らず家の中を明るくしたい
照明に頼らず家の中を明るくしたい場合、天窓の設置が向いています。
例えば近隣住宅との距離が近く、壁面の窓から日差しが入りにくい場合や日当たりが悪い場合などは、日中から照明を使用しなければなりません。
しかし、天窓を設置すれば、日中は照明に頼らなくても室内を明るくできます。
家の中で解放感を感じたい
家の中で解放感を感じたい場合、天窓の設置が向いています。
天窓のメリットの一つに、家の中でも自然を感じられることがあります。
家の中から空や雲、星を見て解放感を味わったり、リラックスしたりしたい場合には天窓の設置がおすすめです。
天窓の設置が向いていないケース

本章では、天窓の設置が向いていないケースをご紹介します。
屋根の断熱効果を下げたくない場合や、住宅のメンテナンス費用を抑えたい場合には天窓の設置は適していません。
どういうことか、以下で詳しく説明します。
屋根の断熱効果を下げたくない
屋根の断熱効果を下げたくない場合、天窓の設置は向いていません。
天窓は屋根に穴をあけて設置するため、断熱効果が下がりやすいです。
天窓がない屋根の方が断熱効果は優れています。
屋根の断熱効果を下げたくない場合には、天窓の設置はおすすめしません。
住宅のメンテナンス費用を抑えたい
住宅のメンテナンス費用を抑えたい場合、天窓の設置は向いていません。
天窓は設置して終わりではなく、定期的なメンテナンスが大切です。
住宅の維持には、屋根や外壁などのメンテナンスも必要なため、トータルコストを少しでも抑えたい場合には天窓の設置はおすすめしません。
天窓で後悔しないために、本当に必要かよく考えたうえで設置するか決めよう

天窓は、設置後に後悔しないかどうか心配になる方が多い箇所です。
直射日光による暑さや掃除のしにくさなどは、天窓設置後に後悔を感じやすい部分の一つです。
しかし、家の中が明るくなり、解放感を味わえるなど天窓特有の魅力もあります。
天窓を設置してから後悔しないためには、本当に必要かどうかよく考えて判断することをおすすめします。
もし既に天窓を設置しており後悔している場合は、修理や撤去も可能ですので、ぜひお気軽に天窓修理の匠(運営:ウチノ板金)へご相談ください。

この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。